「キャンペーンページを3回以上見たことがある」
「特定のパラメーターの値を持ってサイトに一度でもアクセスをしたことがある」
「接客サービスAの配信を2回以上配信されたことがある」
「期間限定商品を過去に一度でも購入したことがある」

のように、何かしらのイベントで計測されている情報のうち、イベントで送信されている特定の項目(フィールド)の値が特定の値をとった時の回数でセグメントを作成した時にはフィルターイベントを用いてセグメントを作成する必要があります。

残念ながら、現状のセグメント条件設定のフォームは、「1度でも」「n回」といった、特定行動のカウントによる条件設定が行えないためです。
イベントのフィールドの値の送信回数でしか条件が設定できず、イベントのフィールドの値が特定の値をとった回数を条件設定フォームに入力する術がありません。

例えば、計測タグで計測されている閲覧イベントのフィールドには閲覧ページのURLや閲覧時のデバイス情報等のバリエーションがあります。
「キャンペーンページを3回以上見たことがある」ユーザーを条件としたセグメントを作りたい場合、キャンペーンページの閲覧という行動は、閲覧イベントの閲覧ページのURL(やパス)のフィールドの値にて判定することができますが、閲覧イベントの閲覧ページのURLのフィールドがキャンペーンページの値をとった回数を指定してセグメントができません。
できるのは、閲覧イベントの閲覧ページのURLのフィールドの送信回数が何回か、という下図のような条件までです。
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残念ながら、閲覧イベントの閲覧ページのURLの値がwww.example.com/campaign というキャンペーンページの値だった時の送信回数がn回以上、という指定がこのフォームではできません。

これが、イベントのフィールドの送信回数ではセグメントができるが、
イベントのフィールドが特定の値をとった回数ではセグメントができない、ということです。

では、イベントのフィールドが特定の値をとった回数でセグメントしたいときにどうしたらいいか、というと、「イベントのフィールドが特定の値をとった」ということを別のイベントとしてKARTEに一度記録して、そのイベントの送信回数でセグメントをすれば良いのです。
「イベントのフィールドが特定の値をとった」ということを別のイベントとしてKARTEに一度記録するのがフィルターイベントができることです。

フィルターイベントは、KARTEにすでに発生しているイベントの条件を指定して、任意のイベントを発生させることができる機能です。

引き続きキャンペーンページの閲覧回数の例を取ると、キャンペーンページを閲覧したということを下図のように条件設定したフィルターイベントを作成します。
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上記の手順にて作成したフィルターイベントが例えばcampaign_page_viewという名称に指定していたとして、このイベントを用いて下図のようにセグメント条件を設定することで、キャンペーンページを3回以上閲覧したユーザーをセグメントすることができます。
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その他の例の場合も同じ要領でフィルターイベントをまず作成した上でセグメントを作成します。

「特定のパラメーターの値を持ってサイトに一度でもアクセスをしたことがある」
→閲覧イベントのクエリ文字列の値が特定の値であることを条件としたフィルターイベントを作成し、そのフィルターイベントの送信回数が1以上のユーザーをセグメントする

「接客サービスAの配信を2回以上配信されたことがある」
→接客サービスを表示イベントの表示した接客サービス名の値が接客サービスAであることを条件としたフィルタを作成し、そのフィルターイベントの送信回数が2以上のユーザーをセグメントする

「期間限定商品を過去に一度でも購入したことがある」(※CVタグが設置されていることが前提)
→購入イベントの購入商品の値が期間限定商品であることを条件としたフィルタを作成し、そのフィルターイベントの送信回数が1以上のユーザーをセグメントする。

なお、キャンペーンページ閲覧の例で、フィルターイベントを用いずに、例えば下図のようなセグメント設定で「キャンペーンページを1度でも見たことがあるユーザー」をセグメントすることも可能です。
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ただし、この場合参照できているのが「直近30件」のデータ、つまり、直近でみたページの30ページ分までのデータしか参照ができません。
その中にキャンペーンページがあればセグメント条件に合致しますがキャンペーンページを見てから30ページ以上他のページを見た場合セグメント条件から外れてしまいます。
また、この手法では「一度でも」見たことがあるユーザーを(直近30件の範囲で)セグメントすることができても、n回見たことがある、という回数を指定することができません。
場合によってはこの方法で問題がない場合もありますが、やはり厳密に特定の行動をとったことの回数指定をしてセグメントをしたい場合はフィルターイベントの作成が必要となります。