KARTE Signalsでは、KARTE DatahubのデータをConversions APIを経由してFacebook広告に連携することができます。ここではその連携に使用するクエリのカスタマイズ方法について説明します。
カスタマイズが必要なケース
- 以下の場合にクエリをカスタマイズする必要があります。
- コンバージョンイベントのスキーマがクエリテンプレートで連携可能なFacebookの標準イベントごとの項目を知りたいと異なる場合、または、送る項目を追加したい場合
- 個人情報をDatahubから取得する場合で、データセット、テーブル名、項目名がクエリ(データセット、テーブル名:personal_data、項目名:user_id,email,phone)と異なる場合
- 個人情報をidentifyイベントから取得する場合で、スキーマがクエリ(スキーマ:user_id,email,phone)と異なる場合、または、個人情報を毎セッション送っていない場合(会員登録時以外は電話番号は送っていない等)
カスタマイズするにあたっての注意点
- クエリ実行するごとにクエリリソースを消費します。特にKARTEイベントデータの取得は大量のクエリリソースを消費することがありますので、試行錯誤する段階ではなるべく短期間を指定してのクエリ実行をお勧めいたします。(消費するクエリリソース消費量は、クエリ実行結果の右側に表示されます。)
事前準備
コンバージョンデータの確認
- どのKARTEイベントをコンバージョンデータとしてfacebookに送るのかを決めてください。
- また送る先のfacebook側のイベント名、送る項目を確認してください。
- facebookのイベント名に応じて送る項目が変わります。詳細はクエリテンプレートで連携可能なFacebookの標準イベントごとの項目を知りたいをご確認ください。
- そしてKARTEイベントのスキーマとfacebook側の項目をマッピングしてください。
- KARTE > インサイト > イベント にて、KARTEイベントのスキーマを確認することができます。
- Facebookのコンバージョンの重複除外処理(推奨)の対応がされていることをご確認ください。
個人情報の確認
- 個人情報がどこに格納されているか、ご確認ください。
- 個人情報を広告媒体に送信する際の事前設定で対応していただいた内容です。
- 個人情報のうち、どの項目をfacebookに送るかを決めてください。
- 基本的には、メールアドレス、電話番号を送ることをお勧めしています。
- ハッシュ化については、facebook側で定められたルールがあるため、連携処理内で実施しています。
- もしセキュリティ等の理由でハッシュ化した個人情報しかKARTEに連携できない場合は、facebook側で定められたルールに従ってハッシュ化を実施していただく必要があります。詳細は、既にハッシュ化した個人情報をKARTE Signalsで活用したいをご確認ください。
fbp,fbcの確認
- KARTE「_facebook_cookie」イベントから取得します。
- 取得にあたり、下記設定が必要です。
- KARTE > インサイト > イベント にて、「_facebook_cookie」イベントが発火、計測されていることを確認してください。
ユーザーエージェント、ipアドレスの確認
- KARTEの「view」イベントから取得します。
- 取得にあたり、特に事前設定は必要ありません。
クエリテンプレートのカスタマイズ
- 使用するクエリテンプレート: Facebook Conversion API連携
- クエリテンプレートは大きく5つの領域に分類されます。
- ①KARTEイベントデータの取得
- ②コンバージョンデータの作成
- ③fbp、fbc、ユーザーエージェント、ipアドレスの取得
- ④ユーザーデータの作成
- ⑤送信データの作成
①KARTEイベントデータの取得
- パラメータ設定「◯時間前までのデータを利用する」で指定した時間分のイベントデータを取得します。
- ここはカスタマイズする必要はありません。
②コンバージョンデータの作成
- KARTEイベントからコンバージョンデータを作成します。
- サブクエリのconversion_dataが、該当します。
- どのイベントを使用するかについては、パラメータ設定「対象イベント」で指定します。
- パラメータ設定「対象イベントフィルター」は、通常「①フィルターしない」を指定します。
- パラメータ設定「facebookのイベント名」で、送る先のfacebookイベント名を指定します。
- イベントのスキーマがクエリで指定しているものと異なる場合は、修正してください。
- 必ず、user_id、sync_dateは取得してください。
- 重複除外処理の対応をする場合は、event_idを取得してください。
③fbp、fbc、ユーザーエージェント、ipアドレスの取得
- KARTEイベントからfbp、fbc、ユーザーエージェント、ipアドレスの情報を取得します。
- ここはカスタマイズする必要はありません。
④ユーザーデータの作成
- ユーザーデータを作成します。
- サブクエリのuser_dataが、該当します。
- パラメータ設定「個人情報の取得元」で、どこからユーザーデータを取得するかを指定します。
- もしKARTEイベントと外部テーブルの両方から取得したい場合は、「イベントデータ」を選択した上で、クエリで外部テーブルとuser_idをキーに結合してください。
- パラメータ設定「個人情報が存在しない場合」は、通常「連携する」を指定します。
- Datahub上のテーブルから個人情報を取得する場合は、適宜クエリのデータセット名、テーブル名を変更してください。
- カラム名が異なる場合、増減したい場合も、適宜クエリを修正してください。
- KARTEイベントから取得する場合、スキーマが異なったり、増減がある場合は、適宜クエリを修正してください。
- もし会員登録時にしかメールアドレスをイベントで送っていない等、個人情報を毎セッション送っていない場合、個人情報が正しく取得できない場合があります。全期間のKARTEイベントを取得しないと十分な個人情報が取得できない場合は、クエリリソースの消費量を抑えるため、ユーザーごとの個人情報を登録する用のテーブルを別途作成し、そこから取得することをお勧めいたします。
- 参考:ユーザーマスタの作成方法
⑤送信データの作成
- 媒体側に送信するためのデータを作成します。
- サブクエリのsend_dataが、該当します。
- user_idをキーにして、コンバージョンデータとユーザーデータ、fbp、fbc、ユーザーエージェント、ipアドレスを結合します。
- transaction_idは、システム内部で使用する項目であるため、編集しないでください。
- 送る項目を追加した場合は、データが取得できるようその項目を適宜追加してください。
- 必ず、user_id、event_time、event_name、transaction_idは送るようにしてください。
- 重複除外処理の対応をする場合は、event_idを送るようにしてください。
クエリ実行結果のチェックポイント
- user_id、event_time、event_name、transaction_idの項目が存在し、値が取得できている。
- 取得すべき個人情報が取得できている。
- fbp,fbc,ユーザーエージェント、ipアドレスが取得できているユーザーが存在する。(必ず全ての項目が取得できている必要はありません)
- コンバージョンデータの取得すべき値が取得できている。
- レコード件数がコンバージョン件数に比して、極端に差分がない。
クエリ実行時にエラーが発生する場合のヒント
- クエリリソース消費量が記載されている部分をクリックすると、実際に実行されたクエリを確認することができます。エラーメッセージに表示されているクエリの行数を参考に、エラーを解消してください。
- どうしても解消できない場合は、サクセス担当までお問い合わせください。