ここでは、紐付けテーブルの「紐付け設定」の詳細について説明します。
紐付けテーブル機能の概要については、こちらをご覧ください。
紐付けテーブル利用の前提
紐付けテーブルのデータをKARTEで計測したユーザーに紐付けるとき、KARTE上のユーザーと紐付けテーブル上のレコードを1対1で対応させることになります。
そのため、名寄せのキーとなる値(user_id
など)が、「イベントで取得したユーザーデータ」と「紐付け設定する紐付けテーブル」の両方に存在する必要があります。
例
たとえば、次の紐付けテーブルをユーザーに紐付けたいとします。
foo_id | name |
---|---|
userA | nameA |
userB | nameB |
... | ... |
ここでは、あるユーザーに対してWebサイト上のタグで次のようなattributeイベントが予め取得できているとします。
{
"attribute": {
"foo_id": "userA"
}
}
このとき、紐付けテーブルのfoo_idカラムとattributeイベントのfoo_idフィールドを使って名寄せをすることで、紐付けテーブルのレコードをKARTE上の対応するユーザーに紐付けることができます。
紐付け設定
紐付けテーブルのデータをKARTE上のユーザーに紐付けるには、「紐付け設定」をします。
紐付けに用いるユーザーデータの設定
紐付けに用いるユーザーデータの種類を、次の2つから選択します。
- KARTEのユーザーIDで紐付ける (
KARTEのユーザID
) - KARTEのイベントのフィールド値で紐付ける (
KARTEのイベントの値
)
それぞれの選択肢の詳細を説明します。
1. KARTEのユーザーIDで紐付ける
KARTEのユーザーIDを名寄せのキーに利用したい場合には、KARTEのユーザID
を選択します。
次のように、ビジターとメンバーで利用される値が異なります。
- 名寄せのキーに使われるユーザーデータ
- メンバーの場合
- identifyイベントで連携されたuser_id
- ビジターの場合
vis-{{ビジターID}}
- メンバーの場合
2. KARTEのイベントのフィールド値で紐付ける
イベントで取得しているidentify.user_id以外のフィールド値を名寄せのキーに利用したい場合には、KARTEのイベントの値
を選択します。
- 名寄せのキーに使われるユーザーデータ
- 指定したイベントのフィールド値
- 例
- identifyイベントで連携されたemailフィールドの値 (※ユーザーデータ管理機能を利用していない場合)
- attributeイベントで連携されたpref_cdフィールドの値
- view_itemイベントで連携されたitem_idフィールドの値
- 例
- 指定したイベントのフィールド値
※紐付け先のユーザーには、紐付けに使われるフィールドを含むイベントが予め発生している必要があります
オプション: 「データの追加先」
紐付けテーブルの各カラムの値をどのイベント名に紐付くユーザーデータに対して追加するかを指定します。
たとえばidentifyを選択すると、紐付けテーブルの各カラムの値が、まるでidentifyイベントで連携されたフィールドであるかのようにユーザーデータとして追加されます。
詳細については、「ユーザー紐付けの仕組みを理解する」をご覧ください。
オプション: 「データの上書き」
「データの上書き」をONにすると、イベントと紐付けテーブルの両方で同一名のフィールドが更新された場合に、紐付けテーブルの値を優先します。
イベントの値を優先したい場合は、「データの上書き」をOFFにしてください。
※紐付けテーブル自体が「一時的にユーザーデータに紐付けテーブル側のデータを紐付ける」という機能なので、実際にユーザーデータ自体が不可逆に上書きされるわけではありません。
紐付けたデータを利用する
ユーザー紐付けでユーザーデータに紐づけたデータは、主にKARTEの次のような機能で利用できます。
- セグメント条件に利用する
- ユーザー情報変数でアクションの中に埋め込む
セグメント条件等の設定
紐付けテーブルで紐付けた値をセグメントの条件等で利用する場合は、イベントで連携したフィールドと同様、次のように設定してください。
- 期間
- 必ず
すべての期間
を指定
- 必ず
- イベント
- 「データの追加先」で指定したイベント名
- 例:
identify
- フィールド
- 紐付けテーブルの該当するカラム名
- 例:
name
- 統計値
- 必ず
最新の値
を指定
- 必ず
注意点
「KARTEのユーザーIDと紐づける」を選んだ場合の仕様
新たにuser_idが連携されたビジターがメンバーに昇格すると、その時点でKARTE上での当該ユーザーのuser_idが変更されます。
こうした状況を考慮して、「KARTEのユーザーIDと紐づける」を選んだ紐付けテーブルの紐付けについては、以下の特殊なルールに基づいて行われます。
- ビジターからメンバーへ昇格した際はまず、「メンバーのユーザーID(
user_id
)による紐付け」を行う - 該当データがテーブル内に存在しない場合、「ビジター時代のユーザーID(
vis-{{ビジターID}}
)による紐付け」を行う- メンバーに複数のビジターがマージされている場合、最後にマージされたビジターのユーザーID(
vis-{{ビジターID}}
)が使われる
- メンバーに複数のビジターがマージされている場合、最後にマージされたビジターのユーザーID(
具体例: ビジター(visitor_id: visitor1
)がメンバー(user_id: userA
) に昇格した場合
- 紐付けテーブルにビジター・メンバーの双方のユーザーIDが存在する場合
user_id | name |
---|---|
vis-visitor1 | something |
userA | nameA |
ビジター時の紐付け結果: name: something
メンバー昇格後の紐付け: name: nameA
- 紐付けテーブルにビジターのユーザーIDしか存在しない場合
user_id | name |
---|---|
vis-visitor1 | something |
ビジター時の紐付け結果: name: something
メンバー昇格後の紐付け: name: something
「紐付け対象のフィールド」に使用できないイベント
KARTEで自動発生させている一部のイベントは、「紐付け対象のフィールド」に設定しても、セグメント設定などで選択ができません。
- スコア(
__fields_scores
)イベント