本記事では、KARTE Blocksの各画面で表示される効果数値の定義、および集計仕様の詳細についてご説明します。

1. パターン別の効果

施策で設定されたパターンごとに、配信の効果を確認できます。

補足

1つのパターンに複数のブロックが設定されていたり、A/Bテストの結果を分析したい場合には基本的にパターン別の効果を確認してください。

確認できる画面

以下の画面で確認できます。

  • 施策一覧
  • 施策詳細のパターン別の効果タブ(下のイメージ例参照)
  • ピボット効果分析
  • ユーザー別の効果探索
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パターンの効果数値の定義

指標 定義
訪問数 集計期間における、各パターンの配信対象と判定された合計セッション数
ゴール数 訪問数のうち、ゴールしたセッション数
ゴール率 ゴール数 ÷ 訪問数
変化率 比較元のパターンに対する、ゴール率の変化率
※ 信頼度が高い場合、色つきの表示になります
信頼度 比較元のパターンに対するゴール率の変化が、統計的に有意かを測る指標
※ 参考:信頼度の定義

パターンの訪問数にカウントされるタイミング

パターンの訪問数のカウントは、施策および各パターンの配信対象と判定された時点で行われます。
パターンに紐づいているブロックが画面に表されなかったとしても、パターンの訪問数はカウントされます。 実際にブロックを表示したセッション数は、ブロック別の効果をご覧ください。

信頼度の取り扱い

信頼度は、指定した集計期間におけるデータに基づくものです。集計期間を変える等、集計データが変わると信頼度の判定も変わる可能性があります。

以下のようなケースでは、施策の公開を続けても結果の信頼度が上がらないことがあります。 配信内容を見直したり、ユーザー別の効果探索などでセグメントごとに結果を分析してみましょう。

  • 訪問数やゴール数が極端に少ない場合
  • 訪問数が大きくても、パターンごとのゴール率の差分が非常に小さい場合

2. ブロック別の効果/ブロックエリア別の効果

施策で配信したブロックや、ブロックエリアごとの効果を確認できます。
ブロックとブロックエリアの関係についてはページとブロックエリア/ブロックの関係性をご確認ください

確認できる画面

以下の画面で確認できます。

  • 施策詳細のブロック別の効果タブ(下のイメージ例参照)
  • ブロックブラウザのブロック効果タブ
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ブロックの効果数値の定義

指標 定義
表示数 集計期間における、各ブロックおよびブロックエリアが表示判定された合計セッション数
クリック数 集計期間における、各ブロックおよびブロックエリアがクリック判定された合計セッション数
クリック率 クリック数 ÷ 表示数
表示経由ゴール数 表示数のうち、ゴールしたセッション数
表示経由ゴール率 表示経由ゴール数 ÷ 表示数
クリック経由ゴール数 クリック数のうち、ゴールしたセッション数
クリック経由ゴール率 クリック経由ゴール数 ÷ クリック数

ブロックの表示/クリックの計測条件

ブロックの表示/クリックの、計測条件仕様については、KARTE Blocksの自動イベント / ページビュー数の計測仕様 - その他のイベントの仕様ご覧ください。

ブロックエリアごとの効果集計

ブロックエリアに関する効果数値は、その要素に対してブロックが配信されている場合も合算して集計されます。

たとえば、以下の場合、ブロックエリアの表示数は、1〜3の表示数を合算した「100」と集計されます。

  1. 元の要素のまま表示:表示数 30
  2. 施策1を配信し、ブロックaが表示:表示数 50
  3. 施策2を配信し、ブロックbが表示:表示数 20

「その他のすべてのケース」

施策詳細画面のブロックの効果タブでは、各ブロックの効果数値を確認できます。
ブロックエリア毎にグルーピングされていますが、それぞれに「その他のすべてのケース」という行があり、該当施策以外で表示されているブロックの合算値で集計されています。
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上記の例において、施策1の詳細画面では以下の通り集計されます。

  • 施策1で配信しているブロックaが表示: 表示数 50
  • その他のすべてのケース: 表示数 50 (下記の合算)
    • 元の要素のまま表示:表示数 30
    • 施策2で配信しているブロックbが表示: 表示数 20

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計測ブロックエリアの効果集計

とある計測ブロックエリアと同じの要素(ブロックエリア)に複数の施策/ブロックが配信されている場合、計測ブロックエリアの効果数値はそれら施策の合算値となります。

前述のケースを用いると、メインビジュアルを計測ブロックエリアとした時、以下のように実際に異なる内容/ブロックが配信された場合でも、表示数は合算した数値「100」と集計されます。

  • 計測ブロックエリア:表示数 100
    • 以下の合算値
      1. 元の要素のまま表示:表示数 30
      2. 施策1で配信しているブロックaが表示: 表示数 50
      3. 施策2で配信しているブロックbが表示: 表示数 20

計測ブロックエリアの効果は、ブロックブラウザのブロック効果画面で確認できます。
参考:計測ブロックエリアでページ内の指定場所の効果を計測する

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3. 効果集計仕様の詳細

以下のケースを例にご説明します。

  • 集計期間:1月1日〜1月3日
  • セッション数:合計3回
  • ゴールの計測期間:24時間
  • 起点イベント数:2回

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3-1. 集計期間

前日までの日付(世界標準時/UTC)を任意で指定します。
※ 世界標準時/UTCは、日本時間/JSTに対して時差マイナス9時間です。

画面/機能によって、選択できる最長期間に上限が設定されています。

  • 施策一覧、施策詳細画面:最大3ヶ月
  • ブロックブラウザのブロックの効果 / ピボット効果分析 / ユーザー別の効果探索: 最大31日間

3-2. 集計単位

集計期間内で計測した起点イベントを基準に、セッション単位で集計します。

起点イベント

起点イベントとは、効果集計を行う対象のイベントです。

    • パターンごとの訪問: パターンの配信判定時に計測するblocks_message_open
    • ブロックごとの表示: ブロックの表示時に計測するblocks_impression

他のイベントについてはKARTE Blocksの自動イベント / ページビュー数の計測仕様 をご確認ください。

セッション

  • セッションとは、ユーザーがサイト訪問してから離脱するまでの一連の期間をさします。KARTEにおけるセッションと同一です
  • 効果集計の便宜上、同一のセッションでも日を跨ぐタイミングで別セッションとして集計します。
    • たとえば、 1/2 ~ 1/3にかけて継続したセッションは、効果集計上、1/2と1/3にそれぞれ1セッション(計2セッション)として計上します(図参照)
  • 集計対象となるのは、「集計期間内に起点イベントが発生しているセッション」です。
    • 以下のようなセッションは集計対象外です。
      • セッション自体は集計期間内に該当しているものの、起点イベントは集計期間外に発生している(例1)
      • セッションが日跨ぎになっており、集計上分割された一方のセッションでは起点イベントが発生してない(例2)
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3-3. ゴールと、ゴールの計測期間

集計対象のセッションのうち、起点イベントからゴールの計測期間内にゴールイベントが発生したセッションをカウントします。

ゴール

ゴール機能で設定したゴールを集計対象として指定します。

ゴールの計測期間

特定の起点イベントが発生してから、この期間内にゴールイベントが発生した場合、その起点イベントはそのゴールイベントの発生に寄与したと算定される期間をさします。

KARTE Blocksでは、デフォルトで24時間で設定されています。
ユーザー別の効果探索のみ、計測期間を変更できるようになっています。

ゴールセッションの注意点

ゴールイベント自体が効果集計期間内で発生していない場合でも、ゴールセッションとしてカウントされるケースがあります。
例)集計対象のセッションであり、ゴールの計測期間内にゴールが発生している(下図 例1)
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4. ディメンション / セグメントごとの集計

ピボット効果分析やユーザー別の効果探索などでは、起点イベント発生時にユーザーが属していたセグメントやディメンションの値を元に、セグメントやディメンションごとに効果集計することができます。

同じセッション内で集計対象の起点イベントが複数回発生しているような場合、起点イベントごとに一部のセグメントやディメンションの値が異なる(変化している)ケースがあります。

その場合、セッションごとに、集計期間内で最も日時の古い起点イベント時点を参照し、セグメントやディメンションごとの効果数値として集計します。

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5. 確定値の集計タイミングと速報値

施策一覧や施策詳細、ブロックブラウザ画面では、日別で確定した効果数値を事前集計することで、指定した集計期間に対する結果を素早く表示できるようにしています。

毎日午前11時ごろ(日本時間)に前日分(世界標準時/UTC)の確定値の集計が完了します。
集計が完了するまで、管理画面のカレンダー上で日付が選択できないようになっています。
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速報値

一方、日毎の確定値の集計完了前に、未確定の数値を「速報値」としてすぐに確認することもできます。
カレンダーの日付選択部分で、速報値を確認ボタンを押すと、集計を開始します。

  • 計測イベント数が多い場合、速報値の集計完了まで数十秒ほど要する場合があります。
  • 速報値を確認するタイミングによって、集計される期間のデータは以下のように異なります。
    • 午前11時前に確認 → 前日の11時ごろから現時刻までのデータ
    • 午前11時以降(日次の集計完了後)に確認 → 当日の11時ごろから現時刻のデータ
  • マルチドメイン間でのゴール集計やユーザーの統合処理などが完了する前のデータとなるため、確定値は日次の集計完了後に改めてご確認ください

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