概要

行動チェーンでは、各ステップ・ゴールで「時間制限」を設定できます。「7. (任意)ゴールやステップの条件を調整する」にあるように、「時間制限」を設定することで指定した時間以内にゴールもしくはステップに到達したユーザーを抽出することができます。
ここでは、この項目を設定する際の注意点について説明します。

注意点

  • 「時間制限」を指定できるのは、「発生」を次のいずれかにしたときのみです
    • マッチしたイベント以降
    • マッチしたイベントと同じセッション
  • 「発生」で指定したものによって集計の方法が異なります
    • マッチしたイベント以降の場合、直前のステップに一番最初に到達した時間を起点として「時間制限」以内にゴールイベントが発生したかを計算します。集計期間中に同じステップに複数回到達した場合でも、最初に到達した時点のみを起点として計算するため、想定していたユーザーが集計対象外となる可能性があります。
    • マッチしたイベントと同じセッションの場合、各セッション内で直前のステップに一番最初に到達した時間を起点として、そのセッション内で「時間制限」以内にゴールイベントが発生したかを計算します。いずれか1つのセッションで条件を満たせば、そのユーザーはゴール到達として集計されます。

具体例1:「マッチしたイベント以降」を指定した場合

以下のような行動チェーンを例に実際に集計対象外となるユーザーについて説明します。

  • 集計期間:直近4週間
  • ステップA:topページを閲覧
  • ゴール:cartページを閲覧
  • ゴールの時間制限:1日以内に発生

null

ここでユーザーαが次のような時系列で行動したとします。

  • 8/1 10:00:topページを閲覧(ステップAの初回到達)
  • 8/2 15:00:topページを閲覧
  • 8/3 11:00:topページを閲覧
  • 8/3 14:00:cartページを閲覧(ゴール到達)

この場合、「時間制限」の起点となるのは、ステップA(topページを閲覧)に最初に到達した8/1 10:00です。
ゴール(cartページを閲覧)に到達したのは8/3 14:00で、2日以上経過しており、「1日以内」という条件を満たしません。
したがって、ユーザーαはゴールに到達していても時間制限を満たしていないため集計対象外となります。

ユーザーαが集計されるには、8/2の10:00までにゴールに到達する必要があります。

具体例2:「マッチしたイベントと同じセッション」を指定した場合

以下のような行動チェーンを例に説明します。

  • 集計期間:直近4週間
  • ステップA:topページを閲覧
  • ゴール:cartページを閲覧
  • ゴールの時間制限:1日以内に発生

null

ここでユーザーβが次のような時系列で行動したとします。
なお、仕様を理解してもらうことを目的としているため、KARTEのセッションの定義から大きくはずれた時間指定になっておりますのでご理解ください。

【セッション1での行動】

  • 8/1 10:00:topページを閲覧(ステップAの到達)
  • 8/2 12:00:topページを閲覧(ステップAの到達)
  • 8/2 17:00:cartページを閲覧(ゴール到達)

【セッション2での行動】

  • 8/7 15:00:topページを閲覧(ステップAの到達)

【セッション3での行動】

  • 8/10 15:00:topページを閲覧(ステップAの到達)
  • 8/10 16:00:topページを閲覧(ステップAの到達)
  • 8/10 17:00:cartページを閲覧(ゴール到達)

この場合、「時間制限」の起点となるのは、各セッションでステップA(topページを閲覧)に最初に到達した8/1 10:00
8/7 15:008/10 15:00です。
セッション1と2では条件を満たしませんが、セッション3では条件を満たしているため、ユーザーβは集計されます。

「マッチしたイベントと同じセッション」と「マッチしたイベント以降」の違い

もし同じユーザーβの行動で「発生」をマッチしたイベント以降に設定していた場合、起点は最初のステップA到達時刻(8/1 10:00)となります。ゴール到達は8/2 17:00なので、1日以内という条件を満たさず、ユーザーβは集計対象外となります。

「マッチしたイベントと同じセッション」では、各セッションごとに起点がリセットされるため、後のセッションで条件を満たせばゴール達成とみなされる点が大きな違いです。