最終ゴール、中間ゴールを既に設定している人向けの記事になります。まだゴールの設定をされていない方は以下のドキュメントを先にご確認ください。

KPI改善のための接客シナリオを考える

この記事では、ここまでで設定した「最終ゴール」や「中間ゴール」に向けてユーザーを促すために、接客サービスの配信設定を行います。これまでのガイドでは設定する項目がほとんど決まっていましたが、ここでは1から「いつ」、「誰に」、「何を」表示するのかを考えていきます。CX(顧客体験)を第一に考えながら、ユーザーとサイトの両方にとって価値あるアクションを一緒に追求していきましょう。

KARTEは、どこまでのアクションを表現できるのか?

計測タグが埋まっているサイトに対してKARTEが配信できるアクションの自由度は、とても高いです。ポップアップなどのアクションの編集画面を見ると、実は配信するアクションのHTML/CSS/JavaScriptを任意に書き換えてカスタマイズできます。

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また、実際の事例をもとにしたアクションの実装例として、「接客シナリオストア」と呼ばれるナレッジデータベースが提供されています。「接客シナリオストア」に掲載された接客シナリオを眺めることで、KARTEでやりたいアクションの妄想を膨らませることができます。

[TODO] 接客シナリオストアを眺める
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  • 左のナビゲーションバーから、[機能を拡張する(建物マーク) > 接客シナリオ]を選択します
  • 左のカテゴリ選択から[認知を促進したい]を選択し、シナリオを絞り込みます
    • 表示されたシナリオからいくつかクリックし、「自分のサイトで応用するならどうするか」という観点で詳細を眺めてみましょう
    • ゴールを訴求するシナリオの例として、次のシナリオを左上の検索ボックスで探してみましょう
      • 「サイト上で機能の使い方など補足コメントをご案内」
      • 「口座開設者に入金完了までのステップをご案内」
      • 「厳選した特集を来訪時にユーザーへ確実に伝える」
      • 「商品を購入したユーザーにレビュー投稿促進を」
      • 「メリットの記載と共に適正なタイミングでプッシュ通知の許可を訴求」
    • また、今度は左のカテゴリ選択から[CVを促進したい]を選択し、最終ゴールを訴求するシナリオのサンプルをいくつか見てみましょう

第一歩目にふさわしい現実的な接客シナリオを考える

「接客シナリオストア」の内容を見て、サイトで実施したい施策の妄想がかき立てられたでしょうか?それぞれのゴールを促すために、「誰に」「いつ」「何を」出せばいいのかを網羅的に考えていくと、やるべきこと/やりたいことがたくさん思いつくかもしれません。

こうして夢が広がったとき、ついつい「難しくても見栄えのいい」ものから挑戦したくなりがちです。しかし、「簡単で地味」だけどユーザーの行動を変え体験を良くできる、そんな第一歩にふさわしい接客シナリオがきっとあるはずです。まずは、そんな接客シナリオを考えましょう。

実施する接客シナリオを考えるためのガイドラインを次に示します。これを参考に、実際にゴールを訴求するような接客サービスを、紙やテキストエディタに書きながら考えてみましょう。

[TODO] 接客シナリオを考える

  • 訴求するゴールを選びます
    • KPI上の重要度が高いものや、訴求が比較的簡単にできそうなものを優先しましょう
    • 最終ゴールよりは中間ゴールの方が、具体的な施策を考えやすいことが多いです
  • 訴求する対象ユーザーを絞り込むためのセグメントを考えます
    • ゴールを促した方がいいユーザーは、どんなユーザーでしょうか?
      • 計測開始から一度もそのゴールを達成していないユーザー
      • 直近1週間の間にそのゴールを達成していないユーザー
      • 今日1回目の来訪のユーザー
  • どんなアクションを表示するか、簡単な絵に書いてみます
    • まずは、簡単な画像やテキストとリンクを表示するだけのアクションがおすすめです
    • いきなり画面の多くを占有してしまうポップアップは体験が悪いことが多いです
    • 最初は小さく表示し、クリックしたら大きくなるようなものもよく利用されます
  • どのページに表示するかを決定します
    • ゴールまでのユーザーのページ遷移を想像し、どのページに表示するのが最も効果的かを考えます
    • 特に表示場所を限定すべき内容じゃなければ、すべてのページを対象にするのもいいでしょう
  • 表示する頻度や配信を停止する条件を考えます
    • ユーザーに不快感を与えないために、適切な配信頻度を考えます
    • 設定例
      • セグメントで強めに絞り込んでいる場合
        • [配信頻度]
          • セッション毎
        • [配信停止条件]
          • [閉じられた回数で配信を停止]
            • すべての期間で合計3回閉じたユーザーへの配信を停止
      • セグメントの判定が緩めの場合
        • [配信頻度]
          • セッション毎
        • [配信停止条件]
          • [表示回数上限を設定]
            • すべての期間で合計5回表示されたユーザーへの配信を停止
          • [閉じられた回数で配信を停止]
            • すべての期間で合計2回閉じたユーザーへの配信を停止
          • [クリック回数で配信を停止]
            • すべての期間で合計1回クリックしたユーザーへの配信を停止

接客シナリオの例

ゴール 配信ページ 対象ユーザー アクション 設定例
会員登録 全ページ 初回来訪者 ウェルカムメッセージ
セール閲覧 セールページ、カートページ以外 セールを見たことがない人 セール誘導
トライアル申し込み トライアル申し込みページ以外 来訪回数が2回以上の人 トライアルのご案内
購入 全ページ 滞在時間が3分間以上 電話サポートのご案内

ゴールを訴求する接客サービスを作る

実現したい接客シナリオを考えたら、実際に接客サービスとして設定をしてみます。必要なセグメントの作成方法や接客サービスの設定方法については、これまでのガイドを参考にやってみてください。

[TODO] 接客サービスを設定する

  • 対象ユーザーを絞り込むセグメントがまだ無ければ、新規作成します
  • 接客サービスを新規作成します
    • 表示したいアクションのイメージに近いテンプレートを選びます
      • 「接客シナリオストア」に掲載されているアクションも実際にインストールして使うことができますが、画像などが作り込まれているケースが多いので、テンプレート一覧から選択することをおすすめします
    • 考えた接客シナリオの通りに、配信設定をします
    • まずはテストセグメントだけに配信します
    • 問題が無ければ、配信率の一部を未実施時に割り当ててから、テストセグメントによる絞り込みを外します

疑問点をチャットサポートに問い合わせる

実際に自分で考えた接客サービスを設定してみると、KARTEの使い方に関して様々な疑問点が湧いてくるはずです。そんなときは、ぜひチャットサポートに気軽にお問い合わせください!