KARTEが導入されたWebサイトでタグv1からタグv2への移行をする際、どのWebサイトやWebページが移行対象なのかを把握する必要があります。ここでは、その手順について説明します。

タグv2について

タグv2の詳細や、タグv1とタグv2の違いについては、下記の記事をご覧ください。

また、タグv1からタグv2への移行については、下記の記事をご覧ください。

移行対象のプロジェクトについて

移行対象のプロジェクトについては、下記の記事をご覧ください。

特定のページに設置された計測タグのバージョンを調べる

KARTE Action Viewerを使う場合

Google Chromeの拡張機能であるKARTE Action Viewerを利用すると、特定のページの「タグバージョン」を確認することができます。

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  • 「タグv1」と表示される場合
    • 移行前のページです
  • 「タグv2」と表示される場合
    • すでに移行済みのページです

ブラウザのデベロッパーツールを使う場合

KARTE Action Viewerが利用できない場合、Google Chromeのデベロッパーツールの「Element(要素)」タブを使って計測タグの内容を検索することで、計測タグのバージョンがv1なのかv2なのかを確認することもできます。

詳しい手順は、下記の記事をご覧ください。

ページ上にタグが設置されているかどうか確認する | スタートガイド / タグ設置・イベント計測 / タグの動作確認 | KARTEサポートサイト

特定のユーザーに発生したviewイベントから計測タグのバージョンを調べる

ユーザーストーリー画面を使うと、そのユーザーに発生したviewイベントのデータから、viewイベント発生元のページに設置された計測タグのバージョンを調べることができます。

  1. 調べたいユーザーのユーザーストーリー画面を開きます
  2. viewイベントを1つ選び、[データを確認 > データ詳細]を開きます
  3. values.view._system.tag_nameというフィールドを確認します
    • 計測タグv2から発生したviewイベントについては、値が "edge" になります
    • 計測タグv1から発生したviewイベントについては、このフィールドが存在しません

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計測タグv1が設置されているページを特定する

Datahubクエリを使う場合

Datahubを契約中でkarte_eventテーブルへのSQLクエリを実行できる場合は、次のようなクエリを実行することで計測タグv1が設置されているページを特定できます。

-- 計測タグv1が設置されているページと計測タグv1経由のPV数を抽出
SELECT
  JSON_VALUE(values, '$.view.access.uri.url') AS url
  , COUNT(*) AS pv
FROM {% karte_event '20230101', '20230101' %} -- 抽出期間を指定
WHERE
  event_name = 'view'
  AND JSON_VALUE(values, '$.view._source') IN ("web", "native_app_webview")
  AND JSON_VALUE(values, '$.view._system.tag_name') IS NULL
GROUP BY url
ORDER BY pv DESC

なお、計測タグv2設置ページを特定するためのクエリは下記です。

-- 計測タグv2が設置されているページと計測タグv2経由のPV数を抽出
SELECT
  JSON_VALUE(values, '$.view.access.uri.url') AS url
  , COUNT(*) AS pv
FROM {% karte_event '20230101', '20230101' %} -- 抽出期間を指定
WHERE
  event_name = 'view'
  AND JSON_VALUE(values, '$.view._source') IN ("web", "native_app_webview")
  AND JSON_VALUE(values, '$.view._system.tag_name') = 'edge'
GROUP BY url
ORDER BY pv DESC

ユーザーリスト画面を使う場合

ユーザーリスト画面を使うと、現在のプロジェクトの計測タグが設置された全ページの中から、計測タグv1が設置されているページにあたりをつけることができます。
計測タグv2への移行漏れが無いか確認するときに便利です。

  1. ユーザーリスト画面を開きます
  2. [検索条件を設定する] をクリックし、次のような検索条件を適用します
    • 検索期間
      • 直近1時間 (期間は適宜調整してください)
    • イベント
      • 閲覧
    • 閲覧の詳細条件
      • _system.tag_name > 次と異なる edge
      • AND _source > 次のどれかと一致する(完全一致) > web, native_app_webview
  3. 検索にヒットしたユーザーを選び、前述の「特定のユーザーに発生したviewイベントから計測タグのバージョンを調べる」の手順を参考に、、直近1時間以内のviewイベントから計測タグv1が設置されたページを特定します

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カスタムイベントが「カスタムタグv1」から「互換タグ付き計測タグv2」経由で発生しているものかどうか判別する

互換タグ付き計測タグv2」を設置することで、カスタムイベントタグの記述をv1からv2のものに書き換えなくても、計測タグを置き換えるだけで暫定的にタグv2に移行することができます。

一方で、上記は暫定的な措置のため、いずれは全ての「カスタムタグv1」を「カスタムタグv2」に書き換えることを推奨しています。
「互換タグ付き計測タグv2」設置ページで動作している移行対象の「カスタムタグv1」から発生したイベントには、次の値がイベントのフィールド値に含まれるようになっています。

  • フィールド名
    • _system.compatible_tag
  • フィールド値
    • true

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Datahubを契約中でkarte_eventテーブルへのSQLクエリを実行できる場合は、次のようなクエリを実行することで「カスタムタグv1」から「互換タグ付き計測タグv2」経由で発生しているイベントを特定できます。

-- 「カスタムタグv1」から「互換タグ付き計測タグv2」経由で発生しているイベントのログを抽出
SELECT
  sync_date
  , user_id
  , event_name
FROM {% karte_event '20230101', '20230101' %} -- 抽出期間を指定
WHERE values LIKE '%compatible_tag%'
ORDER BY sync_date
-- 「カスタムタグv1」から「互換タグ付き計測タグv2」経由で発生しているイベントの数をイベント別で集計
WITH compatible_tag_event AS (
  SELECT
    sync_date
    , user_id
    , event_name
  FROM {% karte_event '20230101', '20230101' %} -- 抽出期間を指定
  WHERE values LIKE '%compatible_tag%'
  ORDER BY sync_date
)
SELECT
  event_name AS compatible_tag_event
  , COUNT(*) AS event_count
FROM compatible_tag_event
GROUP BY event_name
ORDER BY event_count DESC