概要
次のように、何かしらのイベントで計測されている情報のうち、イベントで送信されている項目(フィールド)の値が特定の値をとった時の回数でセグメントを作成したいということがあります。
- キャンペーンページを3回以上見たことがある
- 接客サービスAが2回以上配信されたことがある
- 特定のパラメーターの値が付与された状態でサイトに一度でもアクセスをしたことがある
- 期間限定商品を過去に一度でも購入したことがある
以降では、上記具体例の一部の実現方法について説明します。
前提
フィールドの値が特定の値をとった時の回数でセグメントを作成するには、フィルターイベントの設定が必要です。
フィールドの値の送信回数しかセグメント条件としては設定できないためです。
例えば、「キャンペーンページを3回以上見たことがある」セグメントを作成したい場合、キャンペーンページの閲覧という行動は、閲覧(view)イベントの閲覧ページのURL(やパス)のフィールドの値にて判定することができます。しかし、viewイベントの閲覧ページのURLのフィールドがキャンペーンページの値をとった回数を指定してセグメントを作成することはできません。
セグメント条件の指定で可能なのは、「閲覧ページのURLのフィールドの送信回数」が何回かという下図のような条件までの指定です。次項から、フィルターイベントをかけ合わせたセグメント条件の指定の方法を例示します。
具体例1:「キャンペーンページを3回以上見たことがある」セグメントの作成
キャンペーンページ(https://www.example.com/campaign )を3回以上見たというセグメントは次のように作成します。
① キャンペーンページを閲覧したというフィルターイベントを設定する
- [イベント] > [カスタムイベントを作成] > [フィルターイベント]から設定画面を開きます
- キャンペーンページを閲覧したときに発生するフィルターイベントを設定します
- 設定したフィルターイベントを発生させます
② 作成したフィルターイベントを使ってセグメントを作成する
- セグメント作成画面を開きます
- ①で作成したフィルターイベントを使ってセグメントを作成します
- 画像のように条件指定することで、3回以上閲覧したセグメントを作成できます
具体例2:「接客サービスAの配信を2回以上配信されたことがある」セグメントの作成
特定の接客サービスAが2回以上配信されたというセグメントは次のように作成します。
① 接客サービス表示(message_open)イベントの「接客サービス名」を使ってフィルターイベントを設定する
- 接客サービス名が「A」となるようにフィルターイベントを設定します
- 設定したイベントを発生させます
② 作成したフィルターイベントを使ってセグメントを作成する
- セグメント作成画面を開きます
- ①で作成したフィルターイベントを使ってセグメントを作成します
- 画像のように条件指定することで、2回以上接客サービスAを表示したセグメントを作成できます
具体例3: 「接客サービスAが 特定の期間の間に 2回以上配信されたことがある」
「接客サービスAが 特定の期間の間に 2回以上配信されたことがある」と言うセグメントは、フィルターイベントにイベント送信日時についての条件を追加すれば実現することができます。
① 接客サービス表示(message_open)イベントの「接客サービス名」を使ってフィルターイベントを設定する
- 接客サービス名が「A」となるようにフィルターイベントを設定します
- 「接客サービスを表示 > 表示した日時 > 次の値から(以降)」でセグメントしたい期間の開始日時を指定します。相対日付で指定することと、カレンダーで特定の日時をしていることができます
- 「接客サービスを表示 > 表示した日時 > 次の値まで(以前)」でセグメントしたい期間の終了日時を指定します。
- 設定したイベントを発生させます
② 作成したフィルターイベントを使ってセグメントを作成する
- 「具体例2」と同じ様に、セグメントに①で作成したイベントを設定します。
フィルタイベント作成以前のイベントログも計算に入れてセグメントを作りたい場合
本記事で紹介した方法ではフィルタイベント設定前のイベントをセグメント判定用に使うことができません。
フィルタイベントでは、イベントの設定が作成された後の送信値のみをセグメントに計上するので、フィルタイベント作成前のイベントを新規作成するセグメントに反映することができないためです。
もしフィルタイベント作成の時点より前の期間に送信されたイベントまで遡ってそのイベントのフィールドの値が特定の値をとった回数でセグメントを作成したい場合、Datahubを使います。
Datahubで対象となる条件を満たすユーザーを抽出し、紐付けテーブルを使って条件を満たすことを示すフラグデータをユーザーに付与することができます。これによりイベント送信よりも以前のデータを計算に入れたセグメントを作成することができます。
こちらの方法についての詳細は 紐付けテーブルとは をご覧ください。