IPウォームアップについて
メールの世界では、日々大量に送信されている迷惑メールに対して様々な対策がとられています。
受信側ISPや第三者機関が送信元に対して「レピュテーション」と呼ばれる格付けを行い、信頼度をベースにした識別を行っています。
レピュテーションが低い場合、メールが一時的に受信拒否されることもあります。
IPウォームアップとは、レピュテーションがない状態(KARTEでのメール送信を該当ドメインで初めて行う状態)から徐々に高めていく事です。
レピュテーションがない、もしくは低い状態で急激に送信通数を増加させると受信拒否される可能性があるため、徐々に通数を増やしていく必要があります。
※KARTEでは原則共有IPアドレスを利用してSendGridからのメール送信を行いますが、
初めての送信先に対しては受信側のレピュテーションがまだ低い可能性があるため、基本的に全てのお客様にIPウォームアップをお願いしております。
IPウォームアップのやり方
- IPウォームアップ計画を立てる。
- IPウォームアップ計画をもとにメールの配信をおこなう。
IPウォームアップ計画について
ウォームアップ計画は、最初の1ヶ月間、毎日少量ずつ送信することを推奨しています。
IPウォームアップが十分でない状態で急激に大量送信を行うと、SendGridが自動で異常を検知し、予告なくメール送信を停止する場合もありますので、十分にご注意ください。
IPウォームアップを行う際は、バウンスや迷惑メール報告などのネガティブな要因をできるだけ発生させないようにして、注意深く進めてください。
具体的な計画につきましては、以下をIPウォームアップ計画数参考資料をご参考ください。
IPウォームアップ計画通数参考資料
スロットリングについて
一定期間に大量のメールを送信すると、スロットリングと呼ばれる配信通数制限に抵触し、メールが送信できなくなる場合があります。制限を上回る大量のメールを送信した場合、メールの受信は拒否され、バウンスを示すエラーコードが返ってきます。これがスロットリングで、「deferral(遅延)」とも呼ばれます。
スロットリングによるメールの受信拒否は、通常は一時的なものですが、IPウォームアップが不十分な場合に発生しますので
IPウォームアップは十分に行って下さい。
宛先リストのクリーニングについて
メールの世界では、可能な限り「送信すべきではない宛先」への送信を避けることが到達率を維持する上で非常に重要です。
これを守らないと最悪の場合、送信したい宛先にもメールが届かなくなってしまう可能性があります。
宛先リストは時間の経過とともに古くなります。また意図せず罠(スパムトラップ)
が仕掛けられている可能性もあります。
最悪の事態を避けるため、宛先リストのクリーニングは定期的に行いましょう。
- 旧メールサービスで利用していた際にバウンスリストがある場合は、KARTEでメールを利用する前に、バウンスアドレスを削除してください
- 外部サービスも利用して、KARTEのメール利用前に一度、宛先リストのクリーニングをお願いいたします。
- KARTEのメールを新たに利用開始する際は、送信通数を徐々に増やしていくこと(IPウォームアップ)をお願いしておりますが、その際はエンゲージメントの高いアドレス(直近で開封・クリックなどのリアクションがあるアドレス)から送信を始めてください。※レピュテーションを高めるために必要です。
宛先リストのクリーニング手法 - リコンファームメール
メールアドレスを取得する際にダブルオプトインを採用して、新しいアドレスが登録されたタイミングで認証用リンクのクリックを促すメールを送信することを推奨します。
これにより、メールアドレスの存在確認・メールを受信していることを希望していることの確認ができますので、キャンペーン時などに悪意のあるアドレスが混入することを防ぐために役立ちます。
一度購読を申し込んだ受信者にも再度メールを送り続けてよいか確認するリコンファームメールも有効です。
リコンファームメール参考記事
保有メールアドレスリストは「資産」と考えられるお客様が多いですが、
エンゲージメントの低いアドレスへの送信を続けると、ISPや第三者機関からSPAM認定されかねない事態を招くことがあります。
古いメールアドレスリストの削除は、結果的には効率的にマーケティング効果を高めることができるということを念頭に、宛先リストのクリーニングを適切に行ってください。