入札最適化(Value Based Bidding)とは
Value Based Bidding(VBB)とは、広告入札時に「単なるコンバージョン数」ではなく「コンバージョンの価値(Value)」を考慮して入札単価を最適化する手法です。
KARTE Signalsでは、広告媒体では取得できないオフラインコンバージョンデータを活用し、事業収益に近い地点での価値を広告媒体に返すことで、入札最適化を実現します。
1. 従来の入札最適化との違い
これまで多くの広告運用では、無料登録・資料請求など、事業収益より手前のコンバージョン地点を最適化対象としていました。
VBBでは、より事業収益に近い地点(例:商談化、契約、購買)に基づいて価値を付与することで、高LTV顧客の獲得を目指せます。
2. KARTEで1st Party Dataを収集・価値付与
KARTEでは、広告媒体だけでは取得できないオフラインデータを収集し、コンバージョン価値を付与できます。
業界 | オフラインデータ例 |
---|---|
アパレル | 店舗来店、店舗接客、POSデータ |
B2B | MQL、SQL |
人材 | 面接、内定、入社 |
教育 | 説明会参加、入学 |
金融 | 口座開設、銘柄売買、入金 |
不動産 | 内見、ローン審査完了、売買契約完了 |
コンバージョン価値の設定例
- 実測値を利用:成約時の実際の売上金額を送信
- 予測値を利用:過去の成約率や平均単価から予測値を算出して送信
3. 広告媒体への自動連携
KARTE Signals Connectorを利用すると、スケジュール設定により広告媒体への定期的なリスト更新が可能です。
これにより、オフラインデータの連携作業を自動化し、運用工数を削減できます。
4. 各媒体の入札最適化手法
入札最適化の主な方法は次の3つです。
- コンバージョン値の調整
- 送信済みのコンバージョン値を後から上書き・撤回する方法
- オフラインコンバージョンのインポート
- Webで計測できないデータ(例:店舗購買)を送信する方法
- リード拡張コンバージョン
- ユーザーの個人情報に基づいて計測を補完する方法
Google広告における入札最適化手法
(2024年4月時点、弊社調べ。媒体仕様は変更される可能性があります)
手法 | 利用用途 | アップロード期限 | マッチングに必要なKey |
---|---|---|---|
コンバージョン値の調整 | 送信済みのコンバージョン値を上書き・撤回 | 最大55日(推奨2日) | Order ID(オンラインCV) / gclid(オフラインCV) |
オフラインコンバージョンインポート | Web計測できないデータ(例:店舗購買)を送信 | 最大90日(推奨14日) | gclid |
リード拡張コンバージョン | ユーザー個人情報に基づく計測補完 | 最大63日(推奨14日) | ユーザーの個人情報 |
まとめ
- VBBは「価値ベース」で入札を最適化し、高LTV顧客の獲得を目指す手法
- KARTE Signalsはオフラインデータを収集・価値付与して広告媒体に連携可能
- Google広告では「コンバージョン値の調整」「オフラインCVインポート」「リード拡張コンバージョン」など複数の手法に対応
関連ページ
Signals ダッシュボードとは|広告効果測定・LTV分析を実現するBIツール
広告効果を高LTV化の観点で評価するための可視化ツールの説明です。コンバージョン補完とは|Cookie規制対応による広告計測精度向上
Cookie規制下でも正確なコンバージョン計測を行うための仕組みを解説しています。ターゲティングとは
1stパーティデータを活用した広告リスト作成と自動連携の方法を解説しています。